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2023/01/25 03:05

この記事は2021年11月に綴ったものになります



2020年の7月にハンドメイド作家として本格的に活動を始め

お客様、そして作家の皆様との沢山の有難いご縁を頂き
本当に充実した日々を送らせて頂く中で
これまでぼんやりとしていた自分自身の内に秘めた思いが
濃い霧が晴れてゆくように少しずつですがはっきりと見えてきました

そして今年の半ば頃からマクラメ専門の新たなブランドを
立ち上げたいと思うようになりました
少し長くなりますが、それまでの経緯と今の私の思いをお話しさせて下さい

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正直なところ私は器用貧乏です
子供の頃から周囲の皆に何でも器用にこなす子だと言われてきました
どんなに努力しても出来ない!
などという思いをした記憶がありません
何でもそつなくこなす代わりに何かに秀でていたり
無我夢中で没頭したりすることもない子供でした

そしてそれは物作りに関してもしっかりと当てはまり
様々なジャンルに片っ端から挑戦し
元々コレクター気質なのが災いし
部屋は買い揃えた材料と技法書の山で溢れ返りました
(このへんは現在進行形です…)
学生時代を海外で過ごし美術を専攻していたので
水彩や油絵・版画・グラフィックデザインの基礎などは学校で
そしてレジン・ビーズ・編み物・タティング・刺繍・染物・洋裁・ワイヤークラフトなどは
独学で学びました

同居している祖母が認知症になり、家に居る誰かが必要になったのを機に
本格的に物作りを頑張ろうと決めて
「Staccato」というハンドメイドブランドを立ち上げることにしたのです
これまで色んなことに手を出してきた自分だからこそ作れるような
様々な技法を掛け合わせたアクセサリーを提案するのも良いなと当時は考えていました

minneで販売活動を始め、有難い事に少しずつお迎えの機会が増えて
私のように家族の為に在宅の道を選んだ方や
子育て真っ最中でストレスをうまく逃がせない方
大切な想い人さんとの思いでを作りたい方
本当に様々なお客様との出逢いがありました

そしてそれらすべてのご縁を大切に、一人も漏らすことなく覚えていたい…
そんな作家になっていきたいと、大きな夢を持ちました

Staccatoでは、なるべく手に取りやすい価格帯を意識して作品を作っていたので
生活のことや、活動を続けていくことを考えるとどうしても数を売らなければならない
そう考えた時、一度立ち止まり今後のことを
真剣に見つめ直す時期がやってきたのだと思いました

私はアクセサリー作家でありながら実は日常生活の中で
アクセサリーを身に着けることがあまりありません

ですが唯一大好きで買い揃えているのが「BloodyMary」という
シルバーアクセサリーを専門とするブランドのものです
そしてここぞ!という時の洋服はとある、少し奇抜なブランドのものを買っています
どちらも私にとってはとても高価だと感じるものですが
担当の店員さんがダイレクトメールに必ず手書きのメッセージをしたためてくれたり
お店に足を運ぶと必ず「いついつぶりだね、どう過ごしていたの?」と
私の近況報告に親身に耳を傾けてくれる
海外生活が長かったので日本に思い入れのある場所や
落ち着くと感じられる場所が少ない私にとっては貴重な憩いの場所です
辛いことが続いた日などはとくに、ふらりと
足を向けたくなるのです

もちろんその間柄は友人ではないし
金銭のやり取りがある以上は売り手とお客様に変わりはないけれど
それでも自分のことを覚えてくれていて
時に気にかけてくれて、話を聞いてくれる
そんな誰かがこの世界にたったひとりでもいい、確かに存在している
それだけでも
私のように少しだけ心が軽くなったり
明日を生きる勇気が持てたりする方が居るかもしれない

それならば私はそんな誰かのためにも
この先もずっと作家であり続けたい…

そんな思いが芽生えたんです

私にとって、その大それた夢を託せるのはマクラメだと感じ
マクラメジュエリー工房「つむぎ」
の立ち上げが決まりました✵
なぜ「マクラメ」だったのか…は ABOUTに綴っています

話し始めるとついつい長くなってしまう私の話に
最後まで耳を傾けてくださって本当にありがとうございます